ゼロウェイストのために歯磨き粉を手作りしている私が、
「歯磨きチューブがゴミになってしまうのが気になるけど、解決法はあるの?」
「重曹で歯磨き粉が作れるって聞いたけど、本当に使えるの?」
といった疑問にお答えします。
歯磨きチューブはゼロウェイスト化可能!
日本では一人当たり年間6〜8本を消費するという歯磨き粉。
ほとんどがチューブに入っていますが、中身がなくなったらゴミになってしまいます。
そこで、ゼロウェイストを目指す人々の多くが実践しているのが「重曹」を使った手作り歯磨き粉。
この記事では、
- 重曹を使った歯磨き粉の作り方
から、実際に重曹歯磨き粉を使っている私が
- 使い方と使用感
- 重曹歯磨き粉を使うメリットとデメリット
までをご紹介します。
重曹を使った手作り歯磨き粉の作り方
重曹を使った手作り歯磨き粉の作り方を以下に紹介します。
他のゼロウェイスト実践者たちのレシピを参考にして作ったものですが、とても簡単で歯磨き粉としての役割もしっかりと果たしてくれます。
材料は3つ
必要なものは3つだけ。
- 空き瓶(歯磨き粉を入れておくための容器ならなんでも)
- 重曹(食用)
- ココナッツオイル
ココナッツオイルの入手が難しければ、重曹を歯ブラシにふりかけて使うだけでもOKです。
「ゼロ・ウェイスト・ホーム」の著者であるベア・ジョンソンさんは重曹のみでの歯磨きを実践されています。
ココナッツオイルはバナナやりんごを焼いたりすると美味しく、また便秘解消にもよく効くのでこれを機に使ってみても良いかもしれません。
また、香りづけにエッセンシャルオイルを加える方もいます。
混ぜるだけで完成!
作り方は、重曹50gとココナッツオイル100gを容器に入れて、混ぜ合わせれば完成。
分量はこの通りにしなければならないというわけではなく、重曹:ココナッツオイル=1:2となればOKです。
私の場合、最初は間違えて1:1の割合で作ってしまいました。重曹は研磨作用が強く味もしょっぱいので、少なめにする方が無難です。
追記:
1:1で作った歯磨き粉を1ヶ月くらい使い続けた結果、冷たいものが少し沁みるようになってしまいました。
念のため、今は重曹とココナッツオイルを1:3の割合にしています。
ブラッシングもほとんど力をかけないようにすると治りました。
手作り歯磨き粉の使い方と使用感
私の場合は、乾いた歯ブラシを瓶の中にダイレクトに入れて歯磨き粉をすくい、そのまま歯磨きをしています。
一応、初めは木製クリップを分解してスパチュラのように使っていたのですが、ココナッツオイルがポロポロとこぼれて使いにくいのでこのスタイルになりました。
味
初めて重曹歯磨き粉で歯を磨いた時、そのしょっぱさに驚きました。
これは、重曹が塩と同じナトリウム化合物で構成されているためなのだそう。
昔実家で使っていた「塩はみがき粉」を彷彿とさせる味です。
それでいて、香りはココナッツ・・・
ペパーミント味の歯磨き粉を想像しながら使うとびっくりしてしまうかもしれませんが、ものすごく癖のある味というわけではないのですぐに慣れました。
仕上がり
口に入れた瞬間、重曹が少ししゅわしゅわとします。
仕上がりは市販の歯磨き粉よりもツルツルした感じで、着色汚れもしっかりと落ちています。
オイルを使うので口の中がギトギトになるのでは・・・と思っていましたが、うがいをすればスッキリ。
材料は至ってシンプルでありながら、不思議なことに口臭もしっかりと取れています。
もちろん、歯を磨いた後すぐに水を飲んでも苦い味はしません。
手作り重曹歯磨き粉のメリット
- ゴミが出ない
なんといってもこれに尽きます。リサイクルもできない歯磨きチューブの消費をストップすることができ、罪悪感から解放されます。
使い終わりの「まだ入っているのに出てこない」歯磨き粉を絞り出すために、数十年前に「伊藤家の食卓」で見た裏技を実践する必要もなくなります。
- 着色汚れがしっかり落ちる
私はコーヒーや紅茶、ワインなどが大好きです。
そのため歯の黄ばみを心配していましたが、着色汚れを落とすという意味では市販の歯磨き粉以上に効果があるように思います。
調べてみると、歯のホワイトニング目的で重曹歯磨きを実践している方もいるほど重曹の研磨作用は強く、汚れをしっかりと落とす効果があるのだそう。
もちろんこれは後述するデメリットにも繋がってきますが、ゴシゴシと磨きすぎなければ美しい歯を手に入れることができるかもしれません。
- コスパが良い
「ココナッツオイル」をどう捉えるかでこの評価は変わってきそうですが…
私はココナッツオイルも重曹も他の用途で使うことがあるので、コスパは良いと感じています。
- 虫歯・口臭予防になる
虫歯菌は口の中が酸性に傾いたときに活発化するのだそうです。
また、口内が酸性のままだと口臭の原因にもなります。
一方、重曹はアルカリ性。
そのため、重曹歯磨きで口の中をアルカリ性に傾かせることによって虫歯・口臭予防効果が期待できます。
口臭もしっかりと取れていたのは重曹のおかげだったんですね。
手作り重曹歯磨き粉のデメリット
重曹で歯を磨くことについては、デメリットも多く指摘されていることを把握しておきましょう。
- 研磨作用が強い
重曹はとても研磨作用が強いので、強く磨きすぎると歯が削れてしまう恐れがあります。
歯が削れると知覚過敏の原因にもなります。重曹歯磨き粉を使うときは「優しく丁寧に」磨く必要があります。
- 歯石が付着しやすくなる可能性
先に「重曹はアルカリ性だから虫歯予防になるよ〜」とお伝えしたのですが、逆にアルカリ性に傾いた口内は歯石が付着しやすくなるというデメリットもあります。
ただ、歯石自体は食事をする以上どうしても付着してしまうものではありますし、そのものによる害はありません。
定期的に歯医者さんで取ってもらえたらベストですね。
手作り歯磨き粉でゼロウェイストライフを
個人的には手作り歯磨き粉を気に入っており、ゼロウェイスト活動と合わせて長く使っていきたいと思っています。
研磨作用が強いという重曹の特性を理解し、優しく丁寧に磨くことがうまく付き合っていくコツかもしれません。
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