日々の食材を調達するのに、スーパーを利用する方は多いと思います。
しかし、野菜も肉も全てがパッケージに包まれているスーパーの陳列棚。
ゼロウェイストを意識する人にとっては、眺めているだけで気が遠くなるような光景でもあります。
「ゼロウェイストができているのは量り売りショップがある海外在住の人ばかり。日本のスーパーではどのように実践すればいい?」
「ゼロウェイストに挑戦したいけど、包装が過剰すぎてどうすればいいかわからない・・・」といった疑問にお答えします。
パッケージフリーは無理でも、出来ることはある
日本では量り売りのお店が少なかったり、野菜もお肉もきちんとトレイに包まれていることが多いのが現状です。
しかし、そもそも青果のパッケージングは、「キレイな商品をいつでも手に入れたい」という消費者の欲求に答えた結果もたらされたもの。
輸送中の痛みをおさえ、鮮度を保つために行われています。
パッケージフリーにすることで売りさばく前に商品が傷んでしまい、結果的に廃棄に繋がる可能性もあります。
「ゴミを減らしたい!」という思いが強くなりすぎて、過剰包装=悪、日本のスーパーで出来ることは何もない…と思ってしまうのはちょっと早いかもしれません。
この記事では、
- 日本のスーパーでの買い物で、ゴミを減らすために出来ること
をご紹介します。
環境問題に取り組んでいる店舗を選ぶ
近くにいくつかスーパーがあるなら、それぞれの店舗が環境にどのように取り組んでいるかを調べてみると良いと思います。
「スーパーの名前+環境」などで検索してみると、公式サイトのCSR情報が見つかるはず。
例えば大手スーパーマーケットのイオンでは、回収ボックスで回収したアルミ缶や紙パックを「トップバリュ」の原料の一部に利用し再商品化するなどの活動をしています。
あるいは、時間と勇気があれば店舗に直接問い合わせてみるのも良いかもしれません。
自転車や徒歩で行ける店舗を選ぶ
「少し遠いけど、量り売りのお店だから」「あそこの八百屋は、野菜をそのまま売っていることが多いから」と、包装ゴミを減らすことを目的に車やバイクであちこちのお店を移動していたら、逆に排気ガスによる環境破壊に繋がります。
時間もかかりますし、いつか疲れて続けられなくなる可能性もあります。
自転車や徒歩で行ける距離にある店舗を利用し、地元のお店を応援しましょう。
野菜や肉を入れるための、薄いビニール袋は使わない
バラの野菜を売っているコーナーや袋詰めエリアに設置してあることが多い、薄いビニール袋は使わないようにしましょう。
使わなくなった洗濯ネットに野菜を詰めたり、持って帰る間にカバンの中に肉汁が垂れるのを防止するために風呂敷で肉を包んでしまうという工夫をしている人もいます。
特に風呂敷は簡易的なカバンとして使えるのでとても便利。
エコバッグに入りきらなくても風呂敷があれば運べるので、私はだいたいエコバッグの中に一枚いれています。
もちろん大きめのハンカチや布でもOKです。
鮮魚は持参したタッパーに入れる
トングで鮮魚を袋に詰めるスタイルの売り場があります。
袋ではなく、持参した透明タッパーに詰めてみましょう。
私も普通にタッパーにシャケの切り身などを詰めて会計していますが、特に何も言われたことはありません。(秋刀魚が入る容器がまだないのですが・・・)
不安であれば、鮮魚コーナーの人に一言声をかけると良いと思います。
瓶や缶の商品を選ぶ
日本ではプラスチックゴミのほとんどが燃やされており、実質的なリサイクルがされているのはごくわずかです。
他の国に輸出されて海に流れ、海洋汚染の原因になっていることもあります。
使った後も容器として使える瓶や、リサイクルされやすい缶に入った商品を選ぶことで、環境への影響を少しでも軽減できます。
なるべく大容量のものを購入をする
使うことがわかっている商品であれば、なるべく大容量のものを購入した方がコストやゴミの量は減ります。
例えば、「個包装の鰹節が10パック入ったもの」ではなく、「大きな袋にそのまま鰹節が入っているもの」を購入するなど。
あるいは、コストコや業務スーパーの大容量商品を購入して、親戚や友達と分け合うのもゴミやコストを減らすのに有効な場合があります。
大量に買いすぎて使いきれないと本末転倒なので、商品選びは慎重に…
もちろんエコバッグを利用する
もちろんエコバッグを持っていきましょう!
スーパーでの買い物は多くなりがちなので、大きなエコバッグが活躍します。
私はカゴにつけるタイプのエコバッグをつかっています(スリーコインズで購入)。
店員さんがそのまま商品を入れてくれるので、(賛否両論はありますが)袋詰めをする必要がなく助かっています。
容器包装回収に協力する
「容器」「包装」が一般家庭のごみとして排出される場合、スーパーマーケットなど「容器」「包装」を利用して中身を販売する事業者には、これらをリサイクルする義務があります(容器包装リサイクル法)。
なので、スーパーには牛乳パックや白色トレイの回収ボックスが設置されていることが多いです。
多くのゼロウェイスト宣言都市が高度分別を住民に義務付けているように、ゴミは細かく分別するほど資源としての価値が高まります。
そのため、ゴミとして出すよりも回収ボックスに持って行った方がきちんとリサイクルされる可能性が高いと考えられます。
近くのスーパーで回収している項目を調べ、綺麗に洗ったものを買い物ついでに回収ボックスに入れておきましょう。
日本でもできることはある
ゴミを減らすことがゼロウェイストの目的ですが、難しい部分が多いのも現実です。
でも、大きく「環境に配慮した生活」と捉えるならば、できることはたくさんあるはず。
まずは小さなアクションから始めてみましょう。